スイスの鉄道の特徴といったら、電化が早くから進んでいたこと。
逆に蒸気機関車やディーゼルカーは、少数派です。

スイスの鉄道をモデルにレイアウトを作ろうとした場合、やはり、架線が無いと締まりません。
と言う事で、市販品を使い、架線を取り付けてみました。

作成中レイアウトの一部です。こんな感じになりました。
私としては、まさにこんな場面を追い求めていました。

電気機関車、電車の多いスイスならでは、の光景に近くなりました。
このような状態でも、私には、そう見えるのです。

直線区間は、自作の架線柱（マスト＆ビーム）を使う予定です。
ですから、以下に、曲線区間へ市販品を利用して取り付けた例を紹介します。
また、トンネルの内外で、Ｖｉｅｓｓｍａｎｎ社製架線柱とメルクリン社製架線柱を使い分けています。

上の画像は、トンネル内に位置しています。
レールは、メルクリンのＣトラックです。

曲線は、奥から
■Ｒ１（半径３６０ミリ）
■Ｒ３（半径５１５ミリ）
■Ｒ４（半径５７９．３ミリ）
一番手前は、改造によりＤＣ２線式も走らせることが可能な構造になっています。
この画像に写っている架線柱は、トンネル内ということで、メルクリン品番＃７４１０１です。
この架線柱のプロトタイプは、ドイツ鉄道に多いタイプです。

架線柱の取り付け方法です。
上の画像のように、ベニヤに「キリ」で下穴をあけ、ベースを木ネジで固定します。
後述の「Ｖｉｅｓｓｍａｎｎ」製の架線柱も同じ固定方法です。
メルクリンＣトラックをベニヤ板に固定する木ネジが同社から発売されていますが、一回り小さいので、架線柱のベース固定には使えません。（・・・やってみたら出来ませんでした。）

固定用の木ネジは、ホームセンターで市販されているステンレス製の皿ネジです。
プラスドライバー番号１番適合の径２ミリ・長さ２０ミリのものです。

ベースをベニヤ板に固定したあと、このように架線柱をはめ込みます。これで完了です。
特に難しい作業でないと思います。但し、どこにベースを固定したらいいのか？　ココがポイントなので後述します。

上の画像、「Ｖｉｅｓｓｍａｎｎ」と呼ばれる模型メーカーの製品です。
品番＃４１２３です。
こちらの製品は、トンネルの外に取り付けました。
スイスの鉄道で使われる架線柱は、断面が「Ｈ」型の鋼材を利用したものが多く見られます。
本製品は、残念ながら緑がかったグレー色なので、あとでシルバーに塗装しなおす必要があります。
なお、メルクリン社からＨ鋼タイプの架線柱は発売されていません。

上の２画像で、Ｖｉｅｓｓｍａｎｎ社とメルクリン社の架線柱を比較してあります。Ｖｉｅｓｓｍａｎｎ社製は、比較のため置いてあるだけです。しかし、高さはメルクリン社とそろっています。

架線柱を立てる場所は、どこに決める？
この問題をＶｉｅｓｓｍａｎｎ社・品番＃４１９７が助けてくれます。
上の画像は、そのパッケージ。
なお、同じ機能のものが、メルクリン社からも発売されています。品番＃７００１１です。

使い方は、一目瞭然！
このように、架線を用いながら、治具の穴に、専用ポンチを差込みます。続いてハンマーで軽くポンチを叩いて、マーキングし、架線柱の位置を決めます。

架線柱を固定したら、続いて架線を貼ります。
上の画像は、メルクリン社製品番＃７０１４２。５本入り。
品番の下３桁は、架線の長さを表しています。この場合、１４２ミリということです。
１４２ミリは、ＣトラックのＲ１に適合します。Ｒ１というのは、スターターセットに使われている曲線レールのサイズです。

架線を貼り終えたら、試運転。

チェックポイントは２つあります。
一つ目は、
パンタグラフの付いた車輌をはしらせ、架線がシューからはみ出さないか？チェック！
二つ目は、
なるべく台車間隔の長い車輌を通過させて架線柱が車輌に当たらないか？チェック！
上の２画像、実は、ベースを短くしすぎた時のもの。このあと少し後退させました。

Ｃトラック、左から
■Ｒ１（半径３６０ミリ）
■Ｒ３（半径５１５ミリ）

左右の架線柱の「ベース」の長さに注目してください。
Ｒ１は長くしてあります。Ｖｉｅｓｓｍａｎｎ社オリジナル長さです。真ん中と右は、ベースの長さをつめてあります。ペンチで簡単に短くカットできます。
ポンチを打つ場合、ベースの長さにも注意が必要です。そのため、治具に２つの穴が開いていて、選べるようになっています。へんてこな形の治具ですが、使ってみるとナルホドです。

画像真ん中のＲ３（半径５１５ミリ）区間に、ロコ製フルスケール客車を走らせます。
架線柱が当たらないか？確認です。
大丈夫なようです。ホッ！